「祭り」と「大人」と学生の関係と 「祭り」と「大人」と学生の関係と

| コメント(0)

きのうで某「祭り」が終わったわけだが、3年ぶりに見に行ったその「祭り」の滑稽さというと、さらに度を増している印象があった。

金を払わないとまともにみることすら許されない。近くで見ようとすると警備員が「よけてください」としつこく迫ってくる。チケットを買わなかったり変えなかった人の大群が、いわばバリケードで遮られたステージから離れた場所で群れをなして背伸びをしてみている様は、これが誰のための「祭り」なのかを考えさせられる。食事のできるスペースがビアガーデンのときのように用意され、人でごった返しているのだが、驚くことにそこから踊っている「祭り」の主役はどこからも観られない。挙げ句の果てに、テントで完全に視線を遮って有料席を設けているところもある。

観るのも参加するのも協賛するのもすべてお金がかかり、それがどこか1カ所に集まっていると考えると、これが「祭り」なのか、と心底疑心を抱いた次第である。遠方からいらっしゃった数多くの方は、少なくともふがいなさを覚えて帰って行ってしまったのではないかと、札幌に住む人間として心配になってしまう。

気になってこの祭りがどのように運営されているのかを詳しく調べてみた。

数年前の情報である可能性があるので、現在も同じであるかはわからない。しかし、だいたいの姿は見えてきた。

基本的に、組織委員会と実行委員会があり、それらを会社法人が仕切っているようだ。

この、組織委員会と実行委員会という奇妙な分け方が気になった。

組織委員会はこの「祭り」を文字通り組織することが目的であり、協賛を集めたり公式グッズや公式ガイドブックを発行している。(その手法の是非はほかのサイトに議論がされているので割愛)

実行委員会は「ボランティア」という形に近い学生が主体となっている。

この「ボランティア」という言葉がやけに気になる。

こういった活動に近い場所にいた時期があったので自分の経験と重ね合わせてみると、その「ボランティア」として働いている学生たちにどれくらいの対価が支払われているのだろうか。とても心配になる。

彼らは当日実行・運営するだけでなく、事前に様々な練習や準備、広報活動を行う。その活動は資金調達から司会進行まで、非常に多岐にわたっている。インターネットの掲示板を検索してみると彼らの広報活動の一部であろう書き込みがいくつもあった。書き込み時期から推測するに、1つの「祭り」に対して相当長い期間関わっている計算になった。

ここで、関わる期間が4ヶ月だと仮定してみる。イベントの規模から推定して1日あたり5時間は労働をしなければいけないだろう。
これだけの時間をアルバイトで過ごしたと計算すると、相当な給料が発生することは安易に想像である。
果たして、これに見合った対価が支払われているのだろうか。

学生は「大人」の社会を知らない。その行動力はとてつもなく大きな力を秘めていることは間違いないが、「大人」の言われるままに、それを信じて行動するという諸刃の剣とも言うべき特徴も持ちあわせる。

一番の懸念は、学生を操る「大人」が、「こんな経験を積ませてやるんだから、ありがたく思え」というような傲慢な考えを持っていたら…ということである。
そうなれば、学生は利用されるだけされて、彼らの運営で儲かったお金が「大人」に還流するという不条理なことも生まれる。
そんな不条理さに気づかない学生も当然いるだろう。
学生を便利な労働力として考える大人は、この世の中に相当数いると言うことはなんとなく今まで生きてきてわかってきた。だからこそ働いている彼らが心配になった次第である。

「祭り」の規模がこれほどまでにでかくなったことは賞賛されるべきことであり、これからも成功の道を歩んでもらいたい。しかし、「祭り」というわりには商業主義が強く感じられつつ、学生が主体に実行しているという奇妙な特異な雰囲気を持っていることは無視できない。

調査が不足していて上記に誤解が含まれるかも知れないが、一番の心配は「商業主義と学生の位置関係」である。学生が便利に利用される姿だけは見たくない。

最後に若干話題がそれるが、きのうの許せなかった出来事。

黄緑のパーカーにSTAFFと書かれた3人組の女の子が、人混みで全く身動きがとれないなか、仲良く立ち止まって有名人に携帯のカメラを向けていたことである。周りからの冷たい視線は当然だが、気づいていない。休憩中かどうかは知らないが、スタッフとしての自覚があるのか、学生自身のモラルを問いたかった。

コメントする

月別 アーカイブ

about Colspan


1983年生。技術系会社員。
趣味はJavascript。
韓国語を少し話す。
Twitter
Hatena
Zooomr
Flickr

このブログ記事について

このページは、Colspanが2006年6月12日 12:04に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「iPod nano」です。

次のブログ記事は「光回線開通の見通し」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。